現在も残る外注の裏事情。市場調査レポートから学ぶこととは。


ビジネスをする上で、「資金」については、誰もが重要視する項目ではないでしょうか?
どのくらいの予算でやろうか。
どのくらいの受注金額を提示しようか。
これ以上のコストをかけては、損失してしまう。
これ以下のコストでできれば、予想以上のコスト削減だ!

などなど。

一つの案件でどのくらいの予算でどのくらいの利益が見込めるのか。
すべてのビジネスにおいて、誰しもが最低限の予測としておかなくてはいけないことですよね?
なぜならば、企業というモノは、日本(世界)経済の繁栄と企業自身の向上を常に
目指していかなくてはならないモノであるからです。その指標の一つが資金となります。

しかしながら、残念なことに、「C(B) to C(B)」の取引において、

賄賂

という言葉は、切っても切れない言葉となっております。
市場調査によれば、大手ゼネコンから始まり商店街に建ち並ぶ小店舗まで
シンプルな「発注⇔受注」という形で収まることが非常に少なく、金銭、もしくは、
何らかのモノ・形によって「賄賂」という付加価値がつくことにより、両社の関係が
より円滑に物事が運ぶケースが多い。
とあるベトナムに勤務するAさんからのレポートには、

ベトナムで事業をする際の最大の敵・賄賂.企業の67%が「賄賂は必要」

という認識がされております。
また、中国からのレポートでも

中国では、大規模なものでは外資企業の工場の誘致や設立から、
小規模なものでは飲食店の開店に至るまで、事業規模に関係なく、
日本企業にもあらゆる業種で賄賂の要求が蔓延している

とのことです。
フィリピンにおいても、

お得意先取引相手はもちろんのこと、自社が属する業種のイベントなどでは、
いかに中心企業(重役など)に賄賂を貢ぐかによって自社の立ち位置が変わる

などとも言われております。
このように賄賂を切り離せない背景として、「対面」で接触するからではないかと私は思います。
各国によって文化・思想は違うといえど、共通して「人」である以上、出会った人に感情を抱くことは確かです。
この感情は、接触回数が多ければ多いほど「親しみ」や「期待」が高まり自分(自社)をより高い位置へともって
いこうとする人が大半なのではないでしょうか。いわゆる「欲」です。
この欲を叶える一番の近道であり明確なのが、「金銭」であり両者(社)共に簡単に先方を判断できる材料となります。
この判断基準をもとに、受取側は、仕事の優先度やスピード、質を変えます。
汚い・・・ことではありますが、事業の拡大・成功をするために避けては通れない道の一つであることが非常に高いのです。

しかしながら、クラウドソーシングには、このような「賄賂」という形をとるのは非常に難しい仕組みとなっております。
挙げられる要因としまして、

・対面でのやり取りがない
・不特定多数とのやり取り

が挙げられ、選択肢が一企業のみでないために上記のようなやり取りをする必要性がありません。
むしろ、賄賂などを要望してきた企業(クライアント)は、こちらから切り捨てることができるのです。まさに、「個人の能力」のみが最優先事項となるシステムなのです。

現在でも賄賂という言葉は、消せない業界は多く存在することでしょう。
必ずしも賄賂自体が必ず悪い行為とは言いませんが、ある程度を行き過ぎた行為は、
本来の外注目的を見失ってしまうことになってしまうのではないでしょうか。。。

これは、国内のみにならず海外でも言えることです。特に発展途上国である
アジア圏は、「賄賂=常識」のような計算式が当たり前のごとく組み込まれていることが
多くあります。


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